ハワイの夫婦「おひさまファームズ」徒然日記 Vol. 7

アロハ!ハワイの夫婦「おひさまファームズ」代表のヒデキこと山根英樹です。前半は私の記事、後半は妻ユキの記事になります。今回は久しぶりに出張で帰国した際に気づいたことについてお伝えしたいと思います。

 

 

日本に帰るのは5年ぶりでした。2018年にホノルルからロンドンに引っ越す前に東京を訪れて以来です。ロンドンにいた2020年初めにコロナ禍となり、ホノルルに戻りました。それ以来、日本の入国制限、急騰した航空運賃などもあり帰国を躊躇していました。

 

5年ぶりの東京は、この街で育った自分が浦島太郎になったと思うほど変貌を遂げていて戸惑いました。特にかつて暮らしたり、働いたりしていた渋谷駅、虎ノ門駅、東京駅のあたりが開発され、昔の面影が薄れていました。徒歩5分でたどり着くと思われる目的地に行くのに迷って15分以上かかったりして(笑)。

 

 

日本の夏は6年ぶりとなりましたが、久々の酷暑を経験して「日本の夏」を懐かしく感じました。常夏のイメージがあるハワイですが、日本に比べると湿度も高くなく、太平洋上に吹く貿易風の影響で日本より涼しいくらいです。今回、同行した者もハワイの方が涼しかったと驚いていました。

 

また連休中に足を伸ばして新幹線で古都・金沢を訪れました。住宅地に一歩入ると蝉の音や近所の家の風鈴の音が聞こえたりしてきて、とても風情がありました。ハワイには蝉がいないのでアメリカ人が騒音と思う蝉の音も日本で育った自分にとっては懐かしいものです。

 

 

そして全ての料理の味付けや作り方が繊細で上品なことに感動しました。今回、街は外国人観光客で溢れていました。訪日客対象のアンケートによると、日本で楽しみにしていることの第一位は食事だそうです。その気持ちよく分かる!と感じました。インターネット通販や物流の進化で、海外で入手できる日本のものは増えてはいますが、その土地で作られた料理はその土地でしか作りたてを食べられません。あぁ、また日本に行きたくなってきました……。

 

次号に続きます……、ここからは妻ユキの記事をお楽しみ下さい。

 

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夫ヒデキに引き続き、おひさまファームズのユキです。

上記、ヒデキが日本に帰っている間、私はハワイで留守番をしていました。ヒデキから連日送られてくる食事の写真を横目に、こちらは独り言を呟きつつ野菜のお惣菜などを楽しんでいました。ずぼらでありながら好奇心や探究心の強い私は、良くも悪くも驚きや発見の多いテイクアウトや市販のお惣菜に、心惹かれずにはいられないところがあります(笑)。

 

もちろん市販のお惣菜ともなると安全性の見極めなど不可能に近いわけですが、前回の記事で述べましたように、今や有機リンゴやアボカドなどに「長持ちするから(異常な程!)」という小売店への誘い文句で厄介な細工がされ始め、トマトやレタスなどには別の改悪が用意され、安全なものとの見分けがつかないよう法まで変える努力がされている現状です。つまり、この世は既に神頼みの領域に突入していますが(笑)、私には「食品がどのように腐るか」ということに興味のあった時代に蓄えた統計があり、それが今でも安全性における判断基準の一つにはなっています。

 

選ぶのが楽しい野菜のお惣菜も、ハワイでは高騰の一途を辿っています

 

明らかに悪いものは別として、保存食でもないのに不自然なほど腐らない「良さそう風」なものは圧倒的に日本に多いですが、自然な感じで変化が始まるものも「溶けるように腐る、カビる、枯れる、干からびる、発酵する、爆発する(!)」など、同様の素材であっても多様です。お惣菜の場合は、素材よりも店の傾向があります。そしてここハワイで「お惣菜を」という時いくつか選択肢はありますが、自然食品店以外で私がよく選ぶのは韓国系のナムルです。数種類をまとめて買えば「簡単美味しい、ゆるめのベジプレート」ができ上がります。ちなみに私が購入しているお店のナムルは、かなり早い段階で「発酵系」の変化が始まります。

 

豆腐と野菜のコロッケと、ナムルを並べたプレートランチ

 

いずれにしてもこちらでは、市販のお惣菜やパンはすぐに悪くなります。これは一部気候のせいもありますが、大半は保存料の有無が理由です。またいくつかのハワイ料理のお惣菜では市販のものをあえて発酵させて食すことを好む方もおられますので、保存料を多用していては食べどきがやってこず、食品の不自然さもすぐに露呈することでしょう。

 

様々な国に暮らすと、その国の食品の「自然さ具合」が肌感覚でわかってきますが、上述の通り日本は断トツで食品が変化しません。最近ではこれらの添加物問題も農薬や医薬品等に同じく権益のための他国からの圧力ということで片付けられようとしていますが、そもそも国際政治には「圧力をかけてやるから感謝しろよ?」という面があるわけです。そこで発生した自国側の利権によって国民に回されたツケが今、世界中に多くの亡国を生み出しつつあるように見えるのは「私が夢想家だから」と言っておこうと思います。

 

 


写真・文/おひさまファームズ

ヒデキ

サンフランシスコ生まれ。東京育ち。ホノルル在住。広告代理店、旅行代理店、豪州クィーンズランド州政府、ハワイ州政府農務省、イギリスの経営大学院、ハワイの大手銀行勤務を経て独立。コンサルティング、不動産、米国農務省統計局の調査員の仕事の傍ら農業に従事。著書に「小さな会社でもできる海外取引」「グローバル職人になろう!」「漂流アロハ」などがある。

ユキ

絵と音楽と物語の創作家、宇宙の神秘を読む夢想家。米国の大学を卒業後、神授的な創作の仕事に長く携わる。芸術分野の他、神秘哲学、占星術、数秘術、各種卜術、古代史、神話学、宗教学、図像学、色彩学などに明るく、食や代替療法も探究。タロットチャンネル「雪猫座 Hawaii」をYouTubeにて開始中。

HP: www.ohisamafarms.com

Instagram: @ohisama_farms

YouTube: @ohisamafarms

 

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