ハワイの夫婦「おひさまファームズ」徒然日記 Vol.10

アロハ!ハワイの夫婦「おひさまファームズ」代表のヒデキこと山根英樹です。前半は私の記事、後半は妻ユキの記事になります。私の方から今回はハワイの不思議なパワーを持つ果物やハーブについてお話しします。

 

まずは冒頭の写真にありますノニ。ハワイの街中を歩いていると路上に黄緑色をした実が落ちていることに気が付かれる方もいらっしゃると思います。しかもその実の異臭たるや鼻をつまみたくなるほど臭いです。まるで日本の路上に落ちて潰れている銀杏のような臭さです。

 

しかし、この忌み嫌われる実、ご存知のように体に良いものとしてジュースやスキンケア商品としても販売されています。ノニはビタミンC、ビタミンB群、カリウム、アミノ酸などの多くの成分を含んでいます。ノニに含まれるアミノ酸からはセロトニンと呼ばれる脳内伝達神経物質が生成され、ストレスを和らげ精神的な疲労を和らげる働きがあります。

 

私の著書「漂流アロハ」にも書きましたが、江戸末期、ハワイに暮らした土佐の漂流民は病気の治癒のためにノニを食べました。ノニはインディアン・マルベリー、ヤエヤマアオキ、モリンダなどとも呼ばれ太平洋諸島、東南アジア、オーストラリア、およびインドにある常緑樹で溶岩流地形に多く生息します。昔から、赤や黄色の洋服の染色にも利用されてきました。

 

写真:ノニの実

 

次にママキと呼ばれる紫蘇のような葉の植物。ママキはポリネシア人がハワイに住み着く以前から原生していたハワイ諸島固有の植物です。古代ハワイアンはママキ茶を薬用茶として身体と精神の浄化のために飲んでいました。

 

ママキはカフェインフリーでルテイン、カリウム、マグネシウムなどのミネラルを多く含みます。その効能は疲労回復、血圧の正常化、コレステロールの減少、血液浄化、解毒、抗酸化作用やデトックス、免疫力の向上などに良いとされています。

 

写真:ママキの葉 Source: Hawaii Department of Land and Natural Resources

 

今でもハワイの山間や谷間に自生しているママキを見かけることがあります。そして昨今このママキの効能が再評価され、茶葉として、またボトル飲料としてハワイの小売店やファーマーズマーケットなどでも購入することが出来ます。

 

写真:ママキを使った商品

 

次号に続きます……ここからは妻ユキの記事をお楽しみ下さい。

 

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夫ヒデキに引き続き、おひさまファームズのユキです。三連続でマウイ島での大惨事にまつわる記事になりますが、今回はおひさまファームズの「神秘畑」色が濃いお話です。

 

ラハイナのことがあった後、私のもとには背景画像と共にいくつも言葉が降ってきました。この現象について先に少し触れておきますと、私は言葉や映像が牡丹雪のように降る世界に暮らす、長らく言葉を発さない子どもでした。10歳を機に親も驚く変化を遂げ、私の内的世界は外側に向けても活発化していった次第です。

 

そんな小学生だったある日、近所の本屋で「詩とメルヘン」という雑誌を見つけ、自分に起こる現象について子供ながらに理解した気がしました。「挿絵付きの詩」が、自分にだけ分かる形で紡がれているのだと。そして「詩人」という職業があるとも知り、私はそれに該当しているのだろうと勝手に思っていました。

 

 

ここからはあくまでも、そんな私の「詩の中だけの物語」であることを前提にご覧頂ければと思います。それはラハイナの火災があった直後のこと、ラハイナとはハワイ語で灼熱の太陽、残酷な太陽の意味だと知った時のことです。「灼熱の太陽が残酷に焼き払ったのは、おまえたち自身だ」と、強く私に有りました。「おまえたち」というのは、私たちのことでも、もちろん被害に遭われた方々のことでもないことだけここでは記しておきます。四行が二組で一編の詩でしたが、「遠い過去を含めた未来」から語られている気がした私は、了解の意味を込めて深く頷きました。

 

この時の挿絵的なシーンの一つに、南中の白い太陽と海に沈みゆく夕陽が溶け合うようなイメージがあり、これは複数のことを同時に伝える私へのサインでもありました。うち一つは、2020年に思いがけず受け取った「太陽の嘆き」ともいえる岩戸隠れに通ずるような散文詩に、今回の詩が繋がっていることを伝えていました。そして先日、マウイの件で行政に立ち向かう人々の姿を地元ニュースがささやかながらも報じた時、私はその映像にハッとしました。彼ら勇姿の背後に、今回の詩の世界が神々しく重なって感じられたからです。

 

 

これらは全て「神秘畑」の産物ですが、私にとっては道具としての私が映し出す小宇宙であり、ある種最も信頼している感覚です。そしてこの感覚が私に、この世の大半は物理的には見えていないからこそ、真の意味では隠蔽できるものなど存在しないことを教えてくれます。つまり量子力学でも証明されているように、「見えていない部分が、見ている」ということ。だからどんな方法であれ真実を探し続けてきた人々は、物事の不自然さを必ず見抜いてしまうものです。ごく少数でも、それがなければこの世は一瞬で暗闇に包まれるはずです。

 

そして今、その灯りは相当に暗くなっていますが、世が荒むほどに気づきの機会は増えるため、いつの文明でも最後に地団駄を踏む存在は相場が決まっています。既に地団駄を踏む音は聞こえていますが、今後その音は、地を割るに至るまで益々大きくなっていくだろうと私個人は思っています。

 


写真・文/おひさまファームズ

ヒデキ

サンフランシスコ生まれ。東京育ち。ホノルル在住。広告代理店、旅行代理店、豪州クィーンズランド州政府、ハワイ州政府農務省、イギリスの経営大学院、ハワイの大手銀行勤務を経て独立。コンサルティング、不動産、米国農務省統計局の調査員の仕事の傍ら農業に従事。著書に「小さな会社でもできる海外取引」「グローバル職人になろう!」「漂流アロハ」などがある。

ユキ

絵と音楽と物語の創作家、宇宙の神秘を読む夢想家。米国の大学を卒業後、神授的な創作の仕事に長く携わる。芸術分野の他、神秘哲学、占星術、数秘術、各種卜術、古代史、神話学、宗教学、図像学、色彩学などに明るく、食や代替療法も探究。タロットチャンネル「雪猫座 Hawaii」をYouTubeにて開始中。

HP: www.ohisamafarms.com

 

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