第3回 カジル(Qasil)を使ってソマリア女性のきれいを生活に取り入れる
読者の皆さん、こんにちは。カナダのヘルス・コンシャス・ライフスタイルについてお届けしているマコです。私は今、フリーランスの仕事の一つとして、オタワのヘルスケア商品を扱う会社でお仕事させていただいているのですが、ここに出入りするスタッフの皆さん、やはり健康意識が高いんです。オフィスに行くたびに、「こんなものが存在するのか!」と新しい発見が多く、その中でも「カジル洗顔」は、私の大のお気に入りです。皆さんは、「カジル洗顔」って、聞いたことありますか?日本語でググってもなかなかヒットしなかったので、今回はカジルについて少しお話ししたいと思います。
ゴブの木の葉をパウダー状にしたもの
- カジルとは
ソマリアに生息するゴブの木(Gob Tree、学名:Ziziphus spina-christi )の葉っぱを乾かして、パウダー状にしたものです。カジルには、サポニンと呼ばれる天然の洗浄成分が含まれていて、パウダー状になったカジルにお湯を加えるだけで泡が立ちます。肌が美しいと知られるソマリア女性たちは、世代を超えてカジル洗顔やマスクを受け継いできたのですが、最近になってそれが“ビューティー・シークレット”としてTikTokやYoutubeなどで飛び交い、欧米で話題になっています。
Nia Pure Nature社のカジルパウダー
- 効果
カジルには、シミやシワ防止と言ったアンチエイジングに欠かせない抗酸化作用や、ニキビや吹き出ものに効果のある抗炎症作用や抗菌性が含まれています。また葉には天然ワックスが含まれていて、肌を潤う保湿効果が抜群です。自然界が作り出す「癒しのソープ」とも呼ばれており、ティーンのニキビ対策から大人の肌の老化防止まで、幅広い年齢層の人たちに親しまれています。
またソマリアでは、カジルはシャンプーやコンディショナーとしても使用されています。皮脂をきれいに取り除き、太くて艶のある髪の状態を保つので、男女ともに愛用されているようです。
Nia Pure Nature社の新製品カジル洗顔。カモミール、緑茶、アロエ、きゅうりなどのエキスが混合されている
- 使用法
容器にぬるま湯(大さじ1)とカジルパウダー(小さじ1)を混ぜて、2分待つだけで洗顔ペーストの出来上がりです。これを顔全体に伸ばして、水で流し落とすだけ。マスクとして使用する際は、洗顔ペーストを20分ほど顔にのせるだけです。
また応用編として、このペーストに、ターメリックパウダー(小さじ1)やモリンガオイル(小さじ1)を混ぜてナチュラルマスクを作るのも人気だと、取引先のスタッフに勧められました。手作りフェイシャルマスクなんて、初めなのでワクワクしながら挑戦してみましたが、こちらも簡単に作れるだけでなく、お肌がすべすべになるのを実感し、リピ決定です。ただ、ターメリックの黄色が肌から、なかなか落ちてくれず、翌日も顔と首が少し黄色かったので、気になる人は要注意です!(笑)
参考文献
- 小倉マコ(ペンネーム)
兵庫県姫路市生まれ、カナダのオタワ在住。フリーランスライター(コミックエッセイの原作、P R、新聞記事、コラム)をしながら、アートスクールで絵の勉強もしています。主な著書『日本びいきのハーフっ子と里帰り』(イーストプレス)『姑は外国人』(角川書店)
インスタ @mako_artspace