ベジタリアンウィーク2020!

イギリスにはナショナル・ベジタリアンウィークというのがあり、毎年お肉を摂取しないことによってもたらされる健康や環境に対する恩恵を広め、多くの人に気づきを与えることを目的として様々なキャンペーン活動が行われます。2020年の今年は5月11日から17日までです。

この活動を通して、地域社会や学校レベルにも、ベジタリアン食といっても幅広い選択肢がありメニューも驚くほど豊富で、健康にも環境にも良いのだということを知ってもらうきっかけ作りに貢献しています。 今年はコロナウイルスの影響で大々的なイベントなどは行われず、例年よりも少しさみしい印象がありますが、それでもウェブやソーシャルメディアを利用して積極的な情報発信を行っています。今は家で過ごす時間が長く、自炊をするチャンスが多いため、この機会に新しい食生活にチャレンジしてみようという人も増えているようです。

ベジタリアン協会によるこのチャリティーイベント。毎年国内で様々なイベントが開催されるのですが(今年は中止)、著名人でベジタリアン食を取り入れている人をイベントに招いたり、食生活に関するインタビューを行ったりするほか、ベジタリアン食の試食コーナーやレシピのデモンストレーションでは多くの人に受け入れやすく初めてでも調理しやすいようなレシピの紹介をしています。

ベジタリアン食生活を選ぶ理由

数年前から始まり今では広く認知されている「ミートフリーマンデー」(毎週月曜日はお肉を食べない日)のキャンペーンにより、普段は肉食の人も少しずつベジタリアンの食生活を日々取り入れることに挑戦する人が増えてきています。

あるイギリスのスーパーによるアンケート調査(The Waitrose food and drink report 2018-2019) によると、ベジタリアンの食生活を選んでいる理由として、半数以上が動物愛護の観点から、4割が健康的な食生活の選択を理由としてか、環境問題に配慮して、肉食を避ける食生活を選んでいるそうです。

また調査によると、ベジタリアン食を続けていた人の方が、そうでない人よりも25%心臓病にかかる確率が低くなるそうです。その他ガン、糖尿病などの発症リスクも低くなっています。

環境の変化、めまぐるしく変わる日々、今までの日常が当たり前で無くなるような不安定な状況の中、ライフスタイルの見直しをするが増えてきているのかもしれません。

豊富なベジタリアン料理

このようにベジタリアンの食生活にシフトする人は年々増え続けており、統計によると、イギリスのベジタリアン人口はヨーロッパでもトップクラス。外食するにしてもメニューにはベジタリアン対応がほとんどのレストランで載っており、全く困る事はありません。

ただベジタリアン食生活を試したことのない人にとっては、ベジタリアンというとなんだか野菜やサラダばかり食べているように思われがちですが、ベジタリアンの料理を始めるとレシピの豊富さに驚かれるかと思います。

イギリスにはインド系の移民の人たちが多く住んでおり、本格的なインド料理が楽しめます。インドカレーの種類はベジタリアンが圧倒的に多いですし、インド料理のレストランもベジタリアン専門のところをよく見かけます。

またイスラエルなど中東系の料理ではひよこ豆を使ったペーストやファラフェルがベジタリアンの人たちの間では定番人気です。

イギリスの大衆居酒屋的存在、パブでもランチメニューにはベジバーガーが用意されているところが増えています。ボリュームもあって食べ応え満点のベジバーガーはベジタリアンでない人たちにも好評です。

その他、定番のピザやアジア系料理ではヌードルなど選択肢が多く飽きることがないのもベジタリアン食生活を続けていく上で役立っています。

どの料理も野菜を数種類たっぷり使っているので、見た目も色鮮やかで食欲がそそられます。

環境への配慮も大切 

また忘れてはならないのが、肉食を続けることによる環境へのインパクト。これは興味のない人にはあまり深く知られてはいないかもしれませんが、人間が肉食をするために育てられる家畜を飼うには膨大な敷地が必要で、そのために多くの森林が切り倒されています。

統計によると、毎秒1、2エーカーの森林地帯が切り倒されています。アマゾンの森林地帯では特に深刻だそうです。またその家畜が放出するメタンガスが地球温暖化の一因にもなっています。

さらに家畜に与えるためのトウモロコシなどの肥料。この家畜に与えることのできる分を、アフリカなど食糧危機に陥っている地域の人々に与えることができたら、世界には十分に行き渡る食料があると言われており、多くの人が肉食をやめるほど、飢餓が少なくなると言われています。

またベジタリアン食に必要な野菜や穀物を育てるのに必要な農地は、家畜を育てるのに必要な農地と比べると半分以下で済みます。

このような環境に対する影響もベジタリアンウィークでは警告しており、地域や学校レベルでの教育にも役立ててもらえるよう、活動の一環として、環境保護の大切さの観点からもベジタリアン食の大切さを伝える活動がイベントなどを通して行われています。

地球環境に優しく、食糧危機問題も緩和できるとあれば、肉食から少し離れてみる事を選択肢の一つとして考えてもらえるきっかけになれば素晴らしいことですね。

プロフィール:デルガド倫子
2001年よりイギリス在住。ロンドンの出版社勤務を経て、フリーに。書籍、ファッション雑誌、カルチャー誌、メンズ誌、ウェブサイト等に幅広い分野でイギリスからの情報を提供。趣味は旅行、読書、片付け。




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