ローフード界のスーパーヒーロー – デヴィッド・ウルフ

ローフードとは、Raw(生の)Food(食べ物)のことをいいます。沢山ある食事法の中で歴史はまだ短いローフードですが、長年続けるとどうなるのか気になるところです。 そんな中、デヴィッド・ウルフの存在は『ローフーディストの実像』であり、 ローフードをバランス良く正しく続けた結果のロールモデルと言えるでしょう。
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PROFILE
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David Wolfe
デヴィッド・ウルフ 栄養学の修士号を取得し、ナチュラルヘルス、美の栄養学、ハーブ、チョコレート、スーパーフードの専門家。『ローフード』、『スーパーフード』、『ローチョコレート』といえば、まずデヴィッド・ウルフの右に出るものはいないと言われ、23歳で100%ローフーディストになってから16年、その道を極めている彼は、『地球上で最も健康で元気な人』と言えるでしょう。
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Interviewer PROFILE
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松田すみれ/Sumire∞Matsuda
ファッション、音楽、イベント界から、ローフードに出逢って食の道へ。海外でのシェフ経験、カフェ運営を経て、現在東京に在住。ローチョコレート<cacao∞magic>を主宰するショコラティエ、ローフードシェフ、ライターとして、ローフードの素晴らしさとマジックを伝える。 http://cacaomagic.exblog.jp
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栄養が行き渡った体とスピリット、周りの人々を全て魅了する様な爽快なエナジー、頭の回転の速さを物語るボキャブラリーの多さと明晰な知識、地に足の付いた感じが一緒にいる者をリラックスさせ、ユニークさとセクシーさを同時に兼ね備えたデヴィッド。今回は彼がオーストラリア~ニュージーランド~バリでのツアーを終え、ハワイの家へ戻るトランジットの最中、インタビューに応じていただきました。

あなたにとって ローフードとは?

母なる自然によってもたらされた、48℃以上に加熱されない食物のことです。食物に含まれている水分を内包する細胞は、加熱調理によって破壊され、ダメージを受けます。人は食物を色々な方法で加熱、加工して、自然を破壊しているようなものです。自然のまま食べたらどうかな? 人間以外の全ての生き物はローフードを食べている。もし本当に自然に健康的になりたければ、ローフードを食べるのが好ましいでしょう。

あなたの食事で一番重要視している ことは何ですか?

スーパーフードです。スーパーフードは何千年もの歴史の中で、偉大なる文明を経てその知的な本質が実証されてきた食物です。ポリネシアンがノニを、中国の人々がゴジベリー(くこの実)を、インカの人々がマカを、北米とアマゾニアンがカカオを、エジプシャンがアロエベラを大切にしてきました。スーパーフードは、ビタミン、ミネラルが非常に豊富な食物で、加えて抗酸化性、オメガ3、脂肪酸、完全たんぱく質などが含まれます。スーパーフードから完全たんぱく質を摂取することができるので、動物から命を奪う必要もなく、とても倫理に叶っています。現在人々が食べているものは、栄養の点において中身が空っぽであるのに対して、スーパーフードは栄養素に富み、また「マナ=気」と言われるエネルギー源も豊富に含んでいます。

人々が食べる理由

長年ローフーディストでいると健康のバランスが取れ、代謝システムの効率が良くなってあまり食べずに済むようになります。ミネラルが欠如すると、体内の血糖値が安定せず、そのバランスを取る為に何かを食べなくてはならなくなります。食べたくなるのは感情的な理由や社交的な理由を超えて、単純に血糖値の問題なのです。食べる目的はカロリーの摂取ではなく、栄養の摂取です。そしてローであるということは、食物に栄養素が豊富であるということ。それを私は実践しています。

ローフードを始めたキッカケ

『フィット・フォー・ライフ / ハーヴィー&マリリン・ダイアモンド著)』で、ローフードというものを知り、初めて「ローフーディスト」という言葉を目にしました。そしてローフードを70〜80%実践し、23歳頃から100%ローフーディストになりました。それからもう16年になります。ローフードには加熱食に比べてとても強いエナジーがあります。植物界、きのこ界、そして動物界からも何かを摂取するという様に、バランスには十分気をつけて下さい。私は39歳ですが、もう動物界からのものはほとんど必要ありません。もし私が2歳なら、ヤギのミルクなども飲む必要があると思います。子供の頃はしっかりした体を作るために、動物界のエナジーも必要です。食事は人生の全体像で見る事が重要です。私はその全体像から、皆さんが自分自身でより安全に健康に近づける様にガイドできればと思っています。 日本にも、オーガニックでハイクォリティな素晴らしいフルーツや野菜が沢山あると思います。まだ私は日本の食事情を良く知りませんが、きっと沢山の発見ができると確信しています。日本はプロバイオティックや酵素についての研究が世界で最先端と言われています。日本の研究が世界をリードしているのです。特に酵素はローフードを始め、若さ、消化、老廃物、癒しといった面でも重要ですね。その最高の技術が日本にはあるのです。本当に素晴らしいことですね。

世界中を旅して、食物を栄養学の観点から研究し、人々が美しく健康な生活を送れる様に有益な知識と情報を伝えるデヴィッド・ウルフ。アメリカでは16年前に2軒だったローフードレストランが、現在150軒になるまで、1800もの講演や教室を開き、ローフードの素晴らしさと価値を伝えてきました。(2010年時点)

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雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.10より抜粋

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